2026年1月10日、WTTチャンピオンズ・ドーハ。 準々決勝という大舞台で、日本のエース張本智和と、フランスの若き天才フェリックス・ルブランが激突しました。
世界ランキング上位同士の対決は、予想通りの「超高速ラリー戦」となりましたが、最後に勝敗を分けたのは技術ではなく、極限状態での「胆力」でした。 セットカウント4-2で張本が制したこの一戦、特に勝負が決したラスト2セットの攻防を、戦術的な視点で振り返ります。
試合結果・スコア
〇 張本智和 4 - 2 F.ルブラン ● (5-11, 11-4, 11-5, 4-11, 11-9, 11-9)
序盤は互いにセットを取り合うシーソーゲーム。勝負の分かれ目は、セットカウント2-2で迎えた第5、第6セットにありました。
ターニングポイント:魔の「9-9」を制した勇気
この試合のハイライトは、間違いなく第5セットと第6セットの終盤です。どちらもスコアは「11-9」という僅差でした。
特に第6セット、9-9の場面。 ここで先に「置きにいく(安全策をとる)」のが人間の心理ですが、張本は違いました。ルブランの得意とするチキータに対し、あえてリスクを取ってフォアハンドでのカウンターを狙いに行きました。
この「守りに入らなかった一球」が、ルブランの予測をわずかに狂わせ、決勝点をもぎ取る原動力となりました。
Titan Analysis:勝敗を分けた3つの技術
「バック対バック」での緩急
F.ルブランの特徴である「超高速のペン裏面打法」。これに対し、張本はただ速く返すだけでなく、時折混ぜる「ブロック」でタイミングを外していました。 速さの中で溺れず、自分のリズムを作り出した張本の対応力が光りました。
フォアハンドの決定力
過去の対戦ではバックハンド偏重になりがちだった張本ですが、今大会では積極的にフォア側に回り込むシーンが目立ちました。 「バックで粘って、フォアで決める」。この黄金パターンが確立されていたことが、4セット奪取の大きな要因です。
サーブの配球
ルブランのチキータを封じるため、徹底して「ミドルへのロングサーブ」と「フォア前へのショートサーブ」を使い分けていました。 これにより、ルブランに気持ちよく攻めさせない状況を常に作り出していました。
まとめ:エースの進化は止まらない
セットカウント2-2からの接戦を勝ち切ったことは、張本にとって大きな自信になるはずです。 技術的な「速さ」だけでなく、勝負どころでの「強さ」を手に入れた日本のエース。準決勝以降の戦いからも目が離せません。
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